ネットワークビジネス
最近、ネットワークビジネスという言葉が飛び交っています。
ネットワークビジネスは、「マルチビジネス」、「マルチレベルマーケティング」などとも呼ばれており、合法的な連鎖販売取引のモデルです。
マルチ商法に近いといわれていますが、販売する商品が存在することや、ネズミ講のように無限連鎖講の防止に関する法律に抵触するような、違法な取引ではないことが特徴です。
- ネットワークビジネスの特徴
-
商品を売るにあたって個人が個人に対して勧誘して販売する
入会金などの金額が少なく、具体的に販売する商品が明確
ネズミ講などは、ピラミッド構造の上部にいる人が多く儲かるシステムになることがありますが、ネットワークビジネスは、入会の早い遅いはあまり関係ないことが特徴的です。
では、ネットワークビジネスが健全な経済流通のカタチかというと、必ずしもそうではありません。
実際にネットワークビジネスに関わって、大きな被害をこうむった人や、家族や知人がネットワークビジネスに巻き込まれていくのを見た人など、非常に多いことがわかっています。
「健康食品」とネットワークビジネス
ネットワークビジネスで扱う商品で多いのが「健康食品」です。
健康食品は、実際には効果がないものでも、購入者にとっては、その効果を信じることだけで商品になってしまうため、ネットワークビジネスでも広く活用されています。
健康食品に興味がある40代~50代位の、健康や体力が気になりだした年齢層の人がターゲットになりやすいという特徴があります。
- 40代未婚女性の場合
-
ある40代の女性は未婚で、今後一人で生きていくにあたって自分の健康面の心配をしだしたそうです。そんなときに、ネットワークビジネスをすすめる30代の男性に誘われました。
そして、健康食品を購入したのがきっかけで、自身もネットワークビジネスにのめり込んでいったといいます。彼女は事務の仕事をしていて、月に22万円ほどの給料があったそうですが、健康食品にかける支払いが足りず、消費者金融から借金をするようになったそうです。
- 男子大学生(20歳)の場合
-
当時交際していた女性に誘われるがままにネットワークビジネスをはじめました。
彼はおとなしい性格で、デートはいつも彼女が主導権を握っていたそうです。徐々に彼は彼女にマインドコントロールされ、ネットワークビジネスの1コマに巻き込まれていったそうです。月々のバイト代もネットワークビジネスに消えて、ついには学生ローンにも手をだしました。
このように、ネットワークビジネスは、閉鎖された人間のつながりの中で増殖していくので、問題点が表面化されずに周囲も気づくのが遅れるということがあります。